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十二国記 第4巻
「風の万里 黎明の空」読了。

いや〜、面白かった!
クライマックスの盛り上がりとかほんとに最高だったし、広げた風呂敷をしゅるしゅるしゅる〜と畳んでいく様は見事の一言。
たくさん悩んで考えた末に陽子の出した初勅も素晴らしかった。

私は第1巻から十二国記シリーズを読みじめた、つまりは陽子の物語がこの世界への取っ掛かりだったので、やっぱり思い入れが強いというか。
1巻でもかなり成長した陽子が、王としてまたさらに飛躍していく様を紡いだ物語が読めて幸せでした。
いやほんとに、世界観とかキャラの作り込みがすごいのよ。
そしてそれぞれに魅力的なの。
本当にいいお話でした…!

本の題名も作者様のお名前も知ってたけどずっと読んだことのなかった、綿矢りさ「蹴りたい背中」を読んだ。

このお話を、19歳で書いたというのがすごい。
印象的な文章もたくさんあったのだけど、抜粋すると、

「さびしさは鳴る。耳が痛くなるほど高く澄んだ鈴の音で鳴り響いて、胸を締めつけるから」

「同じ溶液に浸かってぐったり安心して、他人と飽和することは、そんなに心地よいものなんだろうか。」

「笑いをこらえてる時って、むやみに腹筋がひくついて、切ないんだ」

とか。
自分にはこんな言葉、出てこないなぁ。
そして若いからこそ書けたのかもしれない、思春期特有のヒリヒリするようなストーリーも好きでした。
うん、読んでよかった。

「夜と霧」読了。
言葉にすると薄っぺらくなる気がして上手く感想を言葉にできないけど、読んでよかった。

「知っている」ことと「知らない」ことの間にはとても大きな隔たりがあると思っていて、知らないことは信じがたいし、想像することも難しい。
だから、今回この本を読んで過去にあった一つの事実を知ることができたのは大切なことだと思う。

作者の方が精神科医、心理学者というのもあって、極限状態に置かれた人間の心理について書かれていたのも興味深かった。