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入院16日目

ようやく退院。
思ったより早く退院できたのはよかったかな。
でも、たった2週間で私の世界はガラリと変わってしまって、外はもう秋になってた。
久しぶりの日光が眩しい。

#入院記録

日記

今回こんなことになってはじめて、病気になる(といっても病気にも色々あるからかなり限定的ではあるけれど)、患者になるっていうのがどんなことか、理解が深まった気がする。

結局、今まではわかったつもりになってただけだった。
当事者になってみると、全然違う。

実際にその立場に立って知ることと、わかったつもりになることとの間には、大きな隔たりがあるんだなぁ。

でも、わかったつもりはあまりよくないけど、わかろうと想像してみることは大切だと思う。

「レナードの朝」

胸にくる、映画だった。

生きてるって、どういうことを言うんだろう。
心臓が動いて、呼吸をして。
それは生物として生存しているけど、それは生きてるとはまた違うような気がする。
人間に関していえば、心臓が動いて呼吸をして、美味しいものを食べて、五感で世界を感じて、心が動いて、楽しかったら笑って、悲しかったら泣いて、人を憎んだり愛したり、そんな全てが生きてるってことなのかなって思う。

そんなことを、この映画を見ながら考えた。

映画

下の子がたくさんお手紙書いて持ってきてくれた!
嬉しい!!!
お手紙に書いてあった絵、みんな笑った顔してたから安心した。

#入院記録

日記

入院15日目

今日は母と子ども達が面会に来てくれる!
だからなのかわからないけど、夢に子ども達が出てきた。

早く面会時間にならないかなー。

#入院記録

日記

たぶん完全に現実逃避なんだけど、今は現実に向き合ったり色々考えたりしたくなくて、入院中はひたすら映画やアニメを見たり、お話を読み耽ったりして過ごしてる。
そうしてる間はフィクションの世界に没頭していられるから。

#入院記録

日記

「君の名前で僕を呼んで」

静かで美しい映画でした。
同性だろうが異性だろうが、想いを交わし合うのはなんて美しいんだろう。
そこになんら違いはないと思う。

砂の惑星でも綺麗な人だなと思ったけど、若い頃のティモシーシャラメの美しさが半端なかった。
若さゆえの儚さや繊細さ、倦んだような憂いを纏った彼はどこか中性的で、たまらなく魅力的でした。
相手役のアーミーハマーも真っ直ぐにスラリと伸びた足、大人ゆえのずるさなどまた違った魅力が。
二人の体格差もたまらなかったなあ。

ラストの電話のシーン、互いに自分の名前で相手を呼ぶところが切なくて切なくて泣いた。
恋も愛も、その先に待っているのは必ずしもハッピーエンドではなくて、愛してるからこそ気持ちを押し隠したり、身を引いたりと一般的に幸せではない結末もあって、でもそれも一つの愛の形なんだってことを、この年になったからこそいろんな人生経験して、本当の意味で理解して受け入れられるようになった気がする。
恋も愛も苦しいよね。
幸せだけど、同じくらい苦しい。

このお話は主人公の両親がとても素晴らしい人達で、息子にかける言葉がとても深かったです。
最後に、その中で特に好きだった台詞を。

人は早く立ち直ろうと自分の心を削り取り、30歳までにすり減ってしまう。
新たな相手に与えるものが失われる。
だが、何も感じないこと、感情を無視することはーーあまりに惜しい。
(中略)
今はまだ、ひたすら悲しく苦しいだろう。痛みを葬るな。感じた喜びも忘れずに。

映画