No.1040

十二国記シリーズ
「華胥の幽夢」
読了。

本編のサイドストーリー的な短編集であるこちら、すごくよかった。
なんていうかな、この前読んだ短編集もそうだけど、劇的なことが起こるわけじゃなくても、細部までしっかり描かれていて、読み終えたあとにじんわりと胸の内に広がるものがある。何気ない言葉や、人物の描写が素晴らしい。
それに、本編の主人公達の様子がチラリとうかがえるのもファンとしてありがたいところ。

しかし、作者は古代中国に関する造詣がとても深いのだなと感じる。そのためか言葉は難解なものが多いけど、それを調べるのもまた楽しい。